この記事を執筆した当時の私
獣医師/Ph.D.(獣医学博士)/大学や製薬会社で基礎研究に従事していた元研究者/現在は動物病院で犬・猫の診療をしている臨床獣医師
こんちには!
獣医師の修です。
私は3年で5つの動物病院を経験しました。
病院見学や面接も含めると20を越えます。
そして、どれもハズレでした。
「どうして、そんな動物病院に就職したの?」って思う人もいるでしょう。
今、私自身が一番そう思ってますよw
でもね、私の考えや想いを理解・尊重してくれる臨床家や経営者って本当に少なかったんです。
そういった流れの中で、尊重してくれる人に出会うと「やっと見つかった」と、わずかでも望みを繋いでしまうんですよ。
そんな、ほんの僅かな望みにかけてでも、私はやりたいことがあるんです。
今思うと、私が選んだ病院はヤバい共通点がたくさんありました。
私が病院選びを間違えただけかもしれない。
でも、私と同じように病院選びを間違える人は他にもいるかもしれない。
もし、事前にそれを知っていたら、私と同じような状況には陥らないでしょう。
だから、その「ヤバい共通点」を言語化してみようと考えました。
「『この動物病院はヤバい』と感じた瞬間」というテーマで、学生向け(転職者向け)に発信してみようと思います。
初回は、口コミに「〇〇」と書かれている動物病院です。
口コミに「アレ」がある動物病院はヤバい
GoogleやYahooなどのクチコミを見ていると、「この動物病院、早く辞めなきゃ」と感じることがありました。
口コミなんて利用者(飼い主)の個人的感想が書き込まれているに過ぎないと思う人も多いでしょう。
私もそうだと思ってました。
だから、自分で見て感じたことを優先するようにしています。
でも、「ヤバい共通点」に気付いてからは「当てにならない」と門前払いせずに一通り目を通すようにしています。
前置きが長いですね。
ごめんなさい。
口コミに「アレ」がある動物病院はヤバい、アレは「威圧」とか「スタッフへの対応が良くない」という内容です。
例えば、次のような口コミです。
院長がスタッフに威圧的な態度で物言いをしていて怖かった。
院長のスタッフへの対応が良くない。
私が経験した5つの病院のうち、3つの病院で口コミにこのような投稿がありました。
院長は一国一城の主
動物病院の院長に限らず、組織のトップは他からの干渉を受けずに独立している一国一城の主です。
各々の主は「こうあるべきだ」「こうしたい」という信念・想いを持って開業しています。
そして、それを実現するために日々努力しているので、それに周りが付いて来ないとイライラする人もいます。
その積み重ねが言葉づかいの悪さにつながるんだと私は考えています。
先ほどの投稿例は、そんなイライラした瞬間を切り取ったものかもしれませんね。
動物病院(院長)が目指す方向性とスタッフが目指す方向性が一致しない限り、そのイライラは続くでしょう。
ただ、その方向性を整えるためのマネジメントは、院長(経営者)の仕事であってスタッフの仕事ではありません。
投稿数は少ないけど
先ほどの投稿例は、100件を越える口コミの中の1件や2件です。
正直、当てにならない「個人の感想」と一蹴しまう可能性が高いでしょう。
ただ、その投稿に「いいね」を押している方が他にもいる場合、それは無視しない方が良いと考えます。
そのような現場を目撃している人が他にもいるかもしれないと推測することができます。
職人の教育論
お客様(飼い主さん)の前で怒る・注意する院長は多いですね。
おそらくですが、「ちゃんと指導していますよ!」アピールです。
年配の世代は、それを見て「ココはちゃんと教育・指導している」と感じるらしいです。
かつて、企業戦士(現代で言う社畜)だった私の父も同じことを言っていました。
職人や昭和世代の教育論なのでしょうか?
先ほどの投稿も、もしかしたら教育・指導の一面を切り取ったものかもしれません。
少なくとも、現代社会には合わない考え方ですね。
大前提として、動物病院に限らず、お客様の前で説教する店って気分悪くなりませんか?
「スタッフへの対応が良くない」と書かれた動物病院の実態
それでは、口コミに「院長のスタッフへの対応が良くない」と書かれていた動物病院の実態はどうだったのかをお伝えします。
その院長は上昇志向が強い野心家で、「○○しよう」「△△したい」ってビジョンをたくさん持っていました。
そのために、院外政治も積極的に行ってましたね。
ただ、そのビジョンを現場の人間に丸投げしていたのが問題でした。
ビジョン実現に関して周囲が動いてくれないとイラ立つばかり。
私が何も言わなくて分かるだろう。
「○○しよう」と言えば付いてきてくれる。
本人に確認していないので推測になりますが、スタッフに対してはこのように思っていたのかもしれません。
あいつは私のことを何もわかってくれない。
そして、私のことはこのように思ってたかもしれません。
一言で表現すると、周りが察して動かないと仕事にならない感じの職場でした。
【まとめ】この動物病院はヤバいと感じた瞬間
少し愚痴ってしまった初回となり、申し訳ございません。
口コミの受け止め方は時と場合で千差万別で、私の記事で書いてあることが絶対ではありません。
ただ、似たような動物病院は他にもあるのかなって思っています。
そういう動物病院で働きたい人は無視してもらって大丈夫です。
私は、学生や転職希望者に「見学や面接ではこんな所だとは思わなかった」という後悔をして欲しくはありません。
私自身のミスをシェアすることで、そのような後悔を減らせるかもしれないと考えているので、今後ともよろしくお願いいたします。
2023年12月10日 修(獣医師&獣医学博士)
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