【JC02】犬の避妊・去勢手術を行う時期について

EBVMの実践を目指す獣医師によるジャーナルクラブ2回目 ジャーナルクラブ
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この記事を執筆した当時の私
獣医師/Ph.D.(獣医学博士)/大学や製薬会社で基礎研究に従事していた元研究者/現在は動物病院で犬・猫の診療をしている臨床獣医師

修

こんにちは!

獣医師の修です。

2回目のジャーナルクラブを始めます!

今回読んだ論文は “Assisting Decision-Making on Age of Neutering for 35 Breeds of Dogs: Associated Joint Disorders, Cancers, and Urinary Incontinence” です。

文献の詳細情報は以下の通りです。

  • PMID: 32733924
  • PMCID: PMC7359819
  • DOI: 10.3389/fvets.2020.00388
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研究の背景

  • 米国および欧州では、犬の去勢・避妊手術が日常的に
  • 犬の去勢・避妊手術は、生後6ヶ月齢またはそれ以前に行われることが多い
  • いくつかの研究が去勢・避妊手術に伴って関節障害や一部の癌が増加する可能性を示唆
  • 去勢・避妊手術に関連して発生する可能性のある様々な疾患に関して、特定の犬種における臨床的に有用な情報やガイドラインは少ない

研究の目的

  • 去勢・避妊手術に対する犬種特有の違いに関するエビデンスに基づいた情報を提供する
  • 去勢・避妊手術による長期的な健康リスクの増加を避けるための去勢・避妊手術の年齢のガイドラインを提案する
  • 性腺ホルモンの除去に伴ういくつかの癌の増加について、犬種特異的な違いを記録し癌発生の遺伝的側面に関する研究の可能性がある分野とする

対象動物

カリフォルニア大学デービス校獣医学部付属病院(Veterinary Medical Teaching Hospital [VMTH])の診療データベースに頻出する35犬種(計15,965頭)と体重別に5つのサイズに分けた雑種(計3,139頭)が対象

  • オーストラリアン・キャトル・ドッグ(Australian Cattle Dog)
  • オーストラリアン・シェパード(Australian Shepherd)
  • ビーグル(Beagle)
  • バーニーズ・マウンテン・ドッグ(Bernese Mountain Dog)
  • ボーダーコリー(Border Collie)
  • ボストン・テリア(Boston Terrier)
  • ボクサー(Boxer)
  • ブルドッグ(Bulldog)
  • キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(Cavalier King Charles Spaniel)
  • チワワ(Chihuahua)
  • コッカースパニエル(Cocker Spaniel)
  • コリー(Collie)
  • コーギー(Corgi [Pembroke and Cardigan combined])
  • ダックスフンド(Dachshund)
  • ドーベルマン・ピンシャー(Doberman Pinscher)
  • イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル(English Springer Spaniel)
  • ジャーマン・シェパード(German Shepherd Dog)
  • ゴールデン・レトリーバー(Golden Retriever)
  • グレートデン(Great Dane)
  • アイリッシュ・ウルフハウンド(Irish Wolfhound)
  • ジャック・ラッセル・テリア(Jack Russell Terrier)
  • ラブラドール・レトリバー(Labrador Retriever)
  • マルチーズ(Maltese)
  • ミニチュア・シュナウザー(Miniature Schnauzer)
  • ポメラニアン(Pomeranian)
  • ミニチュアプードル(Poodle-Miniature)
  • スタンダードプードル(Poodle-Standard)
  • トイプードル(Poodle-Toy)
  • パグ(Pug)
  • ロットワイラー(Rottweiler)
  • セント・バーナード(Saint Bernard)
  • シェットランド・シープドッグ(Shetland Sheepdog)
  • シーズー(Shih Tzu)
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア(West Highland White Terrier)
  • ヨークシャー・テリア(Yorkshire Terrier)

研究方法

対象犬を以下の5つに分類し、後述する疾患の発生割合を調査

  • 6ヶ月齢未満で去勢・避妊手術を受けた犬
  • 6〜11ヶ月齢で去勢・避妊手術を受けた犬
  • 12〜23ヶ月齢(1歳齢)で去勢・避妊手術を受けた犬
  • 2〜8歳齢で去勢・避妊手術を受けた犬
  • 去勢・避妊手術を受けていない犬

関節障害

  • 前十字靭帯断裂(Cranial cruciate ligament tears or rupture [CCL])
  • 股関節形成不全(Hip dysplasia)
  • 肘関節形成不全(Elbow dysplasia)

椎間板疾患

コーギーとダックスフンドでは早期の去勢・避妊手術が椎間板疾患の発生と関連している可能性があるので、この2犬種では椎間板ヘルニア・脊椎骨折・脊髄損傷なども調査対象とした。

腫瘍

  • リンパ腫・リンパ肉腫(Lymphoma/Lymphosarcoma [LSA])
  • 血管肉腫(Hemangiosarcoma)
  • 肥満細胞腫(Mast cell tumors [MCT])
  • 骨肉腫(Osteosarcoma)

乳癌

雌のみ乳癌(Mammary cancer [MC])も対象とした。

その他

  • 子宮蓄膿症(Pyometra [PYO]、雌のみ)
  • 尿失禁(Urinary incontinence [UI]、雌のみ)

追跡期間

追跡期間は以下のいずれか

  • 犬がVMTHを受診した最終日まで
  • 満11歳齢まで(雌のMCに関しては12歳齢以上の観察データも含む)

データ収集

  • VMTHの記録や紹介元の獣医師から去勢・避妊手術を実施した時の年齢が得られない症例は本調査から除外
  • 対象犬が去勢・避妊前に観察疾患の徴候を示した場合、その犬は未去勢・未避妊として解析
  • 対象犬が去勢・避妊後に観察疾患を発症した場合は、その犬は去勢・避妊済みとして解析
  • 生後12ヶ月齢以前に発症した場合は当該疾患の解析から除外

統計解析

  • すべての検定は両側検定で有意水準は0.05とし、有意水準はp<0.05またはp<0.01
  • 各品種は別々に分析され、品種間の統計学的比較は未実施
  • 手術実施群と非実施群の比較は生存分析(Kaplan Meier解析で比較してp<0.05の場合は、log-rank検定とWilcoxon検定の両方で事後解析)で解析

研究結果

結果は4種類のフォーマットで報告

  • 各犬種について短めの文書でまとめたもの
  • 著者らが提案する去勢・避妊手術の年齢に関する犬種ごとのガイドライン
  • 各品種ごとの統計解析記録
  • 解析に使用した生データ

※ “risk” や “risks” の意訳について、ある時点における病気の犬の割合なので有病率だと思うが、この論文では “prevalence” は使用されていなかったので「発症割合」とした。

オーストラリアン・キャトル・ドッグ

未去勢:61頭、去勢済:58頭、未避妊:48頭、避妊済:70頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は5%
  • 去勢手術による関節障害の発症割合の上昇はなし
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は2%
  • 6カ月齢未満での避妊手術で関節障害の発症割合は15%(p<0.05)

  • 未去勢雄の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は3%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は6%
  • 2~8歳齢での避妊手術でMCの発症割合は6%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は4%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

提案

6ヶ月齢を過ぎてから避妊手術を実施することをガイドラインとして提案

オーストラリアン・シェパード

未去勢:93頭、去勢済:135頭、未避妊:76頭、避妊済:136頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は3%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は4%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は9%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は1%
  • 6-11ヶ月齢および2-8歳齢の避妊手術で癌の発症割合が増加する可能性*
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%
  • 2~8歳齢での避妊手術でMCの発症割合は8%

*サンプル数が増えたら統計学な有意差がでる可能性あり

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は5%
  • 1歳齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は1%

提案

癌を警戒して避妊手術を実施する or 未避妊の状態で MC を警戒するかを飼い主と相談して決めることを提案

ビーグル

未去勢:42頭、去勢済:82頭、未避妊:45頭、避妊済:87頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は2%
  • 6-11ヶ月の去勢手術で関節障害の発症割合は15%*
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

*サンプル数が増えたら統計学な有意差がでる可能性あり

  • 未去勢雄の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は2%
  • 1歳齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は2%

提案

1歳齢を過ぎるまで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案

バーニーズ・マウンテン・ドッグ

未去勢:59頭、去勢済:74頭、未避妊:37頭、避妊済:65頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は4%
  • 2歳齢未満の去勢手術で関節障害の発症割合は23~24%(p<0.01)
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は11%
  • 6ヶ月例未満の避妊手術で関節障害の発症割合は3倍以上*

*サンプル数が増えたら統計学な有意差がでる可能性

  • 未去勢雄の癌の発症割合は9%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は9%
  • 6ヶ月例未満の避妊手術で癌の発症割合は2倍
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は5%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

提案

2歳齢を過ぎるまで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案

ボーダーコリー

未去勢:105頭、去勢済:85頭、未避妊:88頭、避妊済:121頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は2~3%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は2~3%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は2%
  • 6-11ヶ月齢での去勢手術で癌の発症割合は13%(p<0.05)
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 6-11ヶ月齢での避妊手術で癌の発症割合は11%(p<0.01)
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は4%

提案

1歳齢を過ぎるまで去勢手術および避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

ボストン・テリア

未去勢:75頭、去勢済:67頭、未避妊:54頭、避妊済:96頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は5%
  • 6ヶ月齢未満での去勢手術で癌の発症割合は10%(p<0.05)
  • 6-11ヶ月齢での去勢手術で癌の発症割合は12%(p<0.05)
  • 未避妊雌の癌の発症割合は2%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は2%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は7%
  • 1歳齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は2%

提案

1歳齢を過ぎるまで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案

ボクサー

未去勢:220頭、去勢済:203頭、未避妊:128頭、避妊済:210頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は2%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は2%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は17%
  • 2歳齢未満の去勢手術で癌の発症割合は32%(p<0.01)
  • 未避妊雌の癌の発症割合は11%
  • 2歳齢未満の去勢手術で癌の発症割合は20%*
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

*サンプル数が増えたら統計学な有意差がでる可能性あり

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は2%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は1~2%

提案

2歳齢を過ぎるまで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案

ブルドッグ

未去勢:198頭、去勢済:156頭、未避妊:90頭、避妊済:114頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は7%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術での関節障害の発症割合は15%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は5%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術での関節障害の発症割合は18%*

*サンプル数が増えたら統計学な有意差がでる可能性あり

  • 未去勢雄の癌の発症割合は6~7%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は6~7%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%
  • 2~8歳齢での避妊手術でMCの発症割合は2%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は2%

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

未去勢:51頭、去勢済:72頭、未避妊:87頭、避妊済:76頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は4%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は1%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は2%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は2%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

チワワ

未去勢:261頭、去勢済:189頭、未避妊:298頭、避妊済:289頭

  • 未去勢雄の癌の発症割合は5%未満
  • 未避妊雌の癌の発症割合は5%未満
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%
  • 2~8歳齢での避妊手術でMCの発症割合は4%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は2%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

コッカースパニエル

未去勢:71頭、去勢済:112頭、未避妊:61頭、避妊済:127頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は1~3%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術での関節障害の発症割合は11%(p<0.01)
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は1~3%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は6%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 1~2歳齢での避妊手術における癌の発症割合は17%(MCTの増加、p<0.01)
  • 未避妊雌のMCの発症割合は11%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は5%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

提案

  • 生後6ヶ月齢を過ぎてから去勢することをガイドラインとして提案
  • 2歳を過ぎるまで避妊を遅らせるか、6-11ヶ月齢で避妊することをガイドラインとして提案

コリー

未去勢:29頭、去勢済:26頭、未避妊:24頭、避妊済:37頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は7%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は11%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術での癌の発症割合は40%*
  • 未避妊雌のMCの発症割合は4%

*サンプル数が増えたら統計学な有意差がでる可能性

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は16%
  • 6~11ヶ月齢での避妊手術によるUIの発症割合は13%

提案

1歳齢になるまで避妊を遅らせることをガイドラインとして提案

コーギー

未去勢:42頭、去勢済:78頭、未避妊:50頭、避妊済:70頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は5%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は6%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は5%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は6%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は8%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%
  • 未去勢雄の椎間板疾患の発症割合は3%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術でのIDDの発症割合は18%
  • 未避妊雌の椎間板疾患の発症割合は8%

提案

6ヶ月齢以上になるまで去勢を遅らせることをガイドラインとして提案

ダックスフンド

未去勢:177頭、去勢済:170頭、未避妊:99頭、避妊済:212頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は1%未満
  • 未避妊雌の癌の発症割合は1%未満
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は4%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%
  • 未去勢雄の椎間板疾患の発症割合は53%
  • 未避妊雌の椎間板疾患の発症割合は38%

ドーベルマン・ピンシャー

未去勢:106頭、去勢済:91頭、未避妊:53頭、避妊済:108頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は2%
  • 2~8歳齢での去勢手術における関節障害の発症割合は5%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%
  • 11ヶ月齢以内(6ヶ月齢未満と6~11ヶ月齢の合計)の避妊手術における関節障害の発症割合は11%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は2%
  • 1歳齢での去勢手術における癌の発症割合は6%
  • 2~8歳齢での去勢手術における癌の発症割合は13%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は2%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は2%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は4%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は7%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は25%(p<0.01)
  • 1歳齢での避妊手術によるUIの発症割合は19%(p<0.05)

提案

  • 未去勢 or 1歳齢になる前に去勢をすることをガイドラインとして提案
  • 2歳齢以上になるまで避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル

未去勢:52頭、去勢済:57頭、未避妊:37頭、避妊済:66頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は5%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は8%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は6%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は6%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は6%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は15%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は0%
  • 6~11ヶ月齢での避妊手術によるUIの発症割合は13%*

*サンプル数が増えたら統計学な有意差がでる可能性

提案

1歳齢を過ぎるまで避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

ジャーマン・シェパード

未去勢:514頭、去勢済:272頭、未避妊:173頭、避妊済:298頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は6%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は19%(p<0.01)
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は18%(p<0.01)
  • 1歳齢での去勢手術における関節障害の発症割合は9%(p<0.01)
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は5%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術における関節障害の発症割合は20%(p<0.01)
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の避妊手術における関節障害の発症割合は19%(p<0.01)
  • 1歳齢での避妊手術における関節障害の発症割合は5%(p<0.05)

  • 未去勢雄の癌の発症割合は3%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は2%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は5%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は6%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は3%
  • 2歳齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は最大で9%(p<0.05~0.01)

提案

2歳齢以上になるまで去勢手術および避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

ゴールデン・レトリーバー

未去勢:318頭、去勢済:365頭、未避妊:190頭、避妊済:374頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は5%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は25%(p<0.01)
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は11%(p<0.01)
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は4%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術における関節障害の発症割合は18%(p<0.01)
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の避妊手術における関節障害の発症割合は11%(p<0.01)

  • 未去勢雄の癌の発症割合は15%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術における癌の発症割合は19%(p<0.01)
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の去勢手術における癌の発症割合は16%(p<0.01)
  • 未避妊雌の癌の発症割合は5%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術における癌の発症割合は11%(p<0.05)
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の避妊手術における癌の発症割合は17%(p<0.01)
  • 1歳齢での避妊手術における癌の発症割合は14%(p<0.01)
  • 2~8歳齢での避妊手術における癌の発症割合は14%(p<0.01)
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は4%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は4%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

提案

  • 1歳齢以上まで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案
  • 未避妊のまま or 1歳齢を過ぎたら避妊して癌の発生に注意するかをガイドラインとして提案

グレートデン

未去勢:90頭、去勢済:103頭、未避妊:69頭、避妊済:91頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は1%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は2%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は6%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は3%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は2%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は6%
  • 1歳齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は0%

提案

去勢手術および避妊手術による関節障害や癌の発生率の有意な増加が認められなかったため、手術の適切な時期の検討が必要;体が大きく筋骨格系の発達が遅いことを考慮して1歳齢以降の実施を検討するべきとして提案

アイリッシュ・ウルフハウンド

未去勢:30頭、去勢済:19頭、未避妊:21頭、避妊済:16頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は7%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は8%
  • 1歳齢での去勢手術における癌の発症割合は25%(p<0.05)
  • 未避妊雌の癌の発症割合は21%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は5%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

提案

  • 2歳齢まで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案
  • 避妊手術による関節障害や癌の発生率の有意な増加が認められなかったため、手術の適切な時期の検討が必要;体が大きく筋骨格系の発達が遅いことを考慮して1歳齢以降の実施を検討するべきとして提案

ジャック・ラッセル・テリア

未去勢:92頭、去勢済:87頭、未避妊:84頭、避妊済:113頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は2%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は3%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は3%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は1%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

ラブラドール・レトリバー

未去勢:714頭、去勢済:381頭、未避妊:400頭、避妊済:438頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は6%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は13%(p<0.01)
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は6%
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の避妊手術における関節障害の発症割合は11~12%(p<0.01)

  • 未去勢雄の癌の発症割合は8%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は6%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は2%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は2%
  • 1歳齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は2~3%

提案

  • 6ヶ月齢以上に去勢手術を実施することをガイドラインとして提案
  • 1歳齢以上まで避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

マルチーズ

未去勢:49頭、去勢済:72頭、未避妊:65頭、避妊済:86頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌の癌の発症は1頭のみ
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症は1頭のみ

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は0%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

ミニチュア・シュナウザー

未去勢:47頭、去勢済:63頭、未避妊:25頭、避妊済:95頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は4%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は4%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

ポメラニアン

未去勢:84頭、去勢済:69頭、未避妊:65頭、避妊済:104頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌のMCの発症は1頭のみ

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は7%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

トイプードル

未去勢:49頭、去勢済:53頭、未避妊:58頭、避妊済:78頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は4%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は2%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌のMCの発症は1頭のみ

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は0%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

ミニチュアプードル

未去勢:41頭、去勢済:60頭、未避妊:30頭、避妊済:69頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 6ヶ月~11ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は9%(CCLの増加;p<0.01)
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は5%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症は1頭のみ

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は6%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術によるUIの発症は1頭のみ

提案

1歳齢以上まで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案

スタンダードプードル

未去勢:47頭、去勢済:88頭、未避妊:53頭、避妊済:87頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は2%
  • 6ヶ月未満の去勢手術における関節障害の発症割合は8%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は2%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は4%
  • 1歳齢での去勢手術における癌の発症割合は27%(LSAの増加、p<0.01)
  • 未避妊雌の癌の発症割合は2%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は4%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は2%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるUIの発症は1頭のみ

提案

2歳齢以上まで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案

パグ

未去勢:96頭、去勢済:106頭、未避妊:63頭、避妊済:117頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は2%
  • 6ヶ月齢未満および6-11ヶ月齢の避妊手術における関節障害の発症割合は7%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は6%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は8%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は5%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

ロットワイラー

未去勢:315頭、去勢済:152頭、未避妊:143頭、避妊済:239頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は8%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は10%
  • 6-11ヶ月齢の去勢手術における関節障害の発症割合は22%(CCLの増加、2群を合算した場合:p<0.05)
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は16%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術における関節障害の発症割合は43%(CCLの増加、p<0.05)

  • 未去勢雄の癌の発症割合は16%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は11%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は8%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は5%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は12%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は1%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は4%
  • 6~11ヶ月齢での避妊手術によるUIの発症割合は6%

提案

  • 1歳齢以上まで去勢手術を遅らせることをガイドラインとして提案
  • 6ヶ月齢以上まで避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

セント・バーナード

未去勢:26頭、去勢済:27頭、未避妊:18頭、避妊済:23頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は8%
  • 6ヶ月齢未満の去勢手術における関節障害の発症割合は40%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は6%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術における関節障害の発症割合は100%(n = 4)

  • 未去勢雄の癌の発症割合は4%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は11%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は15%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

提案

  • 避妊手術は6ヶ月齢以上に実施することをガイドラインとして提案
  • 去勢手術による関節障害や癌の発生率の有意な増加が認められなかったため、手術の適切な時期の検討が必要;体が大きく筋骨格系の発達が遅いことを考慮して1歳齢以降の実施を検討するべきとして提案

シェットランド・シープドッグ

未去勢:31頭、去勢済:30頭、未避妊:20頭、避妊済:52頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症は1頭のみ

  • 未去勢雄の癌の発症割合は6%
  • 6-11ヶ月齢での去勢手術における癌の発症割合は14%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 6ヶ月齢未満での避妊手術における癌の発症割合は25%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は14%
  • 6-11ヶ月齢の避妊手術によるUIの発症割合は6%
  • 1歳齢の避妊手術によるUIの発症割合は33%

提案

2歳齢以上まで避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

シーズー

未去勢:104頭、去勢済:112頭、未避妊:77頭、避妊済:139頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 6ヶ月齢未満での避妊手術における癌の発症割合は7%(p<0.01)
  • 6~11ヶ月齢での避妊手術における癌の発症割合は18%(p<0.01)
  • 未避妊雌のMCの発症割合は3%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は5%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

未去勢:35頭、去勢済:33頭、未避妊:28頭、避妊済:46頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症は1頭のみ
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は0%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は0%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は0%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は7%
  • 6ヶ月齢未満の避妊手術によるUIの発症割合は14%
  • 6~11ヶ月齢の避妊手術によるUIの発症割合は6%

提案

1歳齢以上まで避妊手術を遅らせることをガイドラインとして提案

ヨークシャー・テリア

未去勢:134頭、去勢済:178頭、未避妊:144頭、避妊済:229頭

関節障害

  • 未去勢雄の関節障害の発症割合は0%
  • 未避妊雌の関節障害の発症割合は1%

  • 未去勢雄の癌の発症割合は1%
  • 未避妊雌の癌の発症割合は1%
  • 未避妊雌のMCの発症割合は1%
  • 2~8歳齢での避妊手術におけるMCの発症割合は1%

その他

  • 未避妊雌のPYOの発症割合は7%
  • 未避妊雌のUIの発症割合は0%
  • 避妊手術によるUIの発症割合は0%

結論と臨床上の重要性

  • 年齢における去勢手術または避妊手術に伴う関節障害や癌の発症割合の増加は犬種差および性差あり
  • 小型犬種では、未去勢・未避妊ともに関節障害の発生がほとんど無し
  • ボストン・テリアとシーズーでは去勢手術または避妊手術で癌の発症割合が有意に増加
  • 遺伝的に近縁な犬種でも、結果が大きく異なる場合があることを念頭に入れておく必要があり
    • ゴールデン・レトリーバーとラブラドールレトリバー
    • プードルの3品種
  • 11歳齢までの未避妊におけるMCの発生は、ほとんどが2%以下
  • 獣医師は去勢手術または避妊手術の適切な時期の提案をデータに基づいて行うべき

感想と疑問

  • 読者が計算して確認できるように生データを公開していたのは素晴らしい
  • 品種ごとにサンプル数(集団の大きさ)がまちまちであったが、35品種という比較的多数の犬種を比較したことは意義深いことだと思う。日本犬(柴犬や秋田犬など)の情報は含まれていないので、日本のどこかの研究グループが観察すべき課題だと感じた。
  • この研究は前向き研究?それとも後ろ向き研究?どっちだろう?疾病の罹患情報を収集しているから後ろ向き研究だと思ったけど、その場合は生存時間解析って適用できないのでは?過去に去勢・避妊手術を受けたかどうかを判定して、12歳齢までに罹患した疾病を追跡調査しているとしたら、後ろ向きコホート研究だけれど、これはそれに該当するの?
  • 統計解析について “If the log-rank test did not show significance but the Wilcoxon test did for joint disorders, the Wilcoxon test result was reported with significance level and an asterisk.” や “If the Wilcoxon test did not show significance but the log-rank test did for cancers, the log-rank test result was reported with significance level and an asterisk.” という記述が気になった。コレって p-hacking にはならないのかな?研究計画段階で統計解析プロトコルをこのように宣言していれば良いのかな?
  • P値は結果の重要性を反映しないので、有意水準を超えたかどうかに依存することは良くないと感じた。95%信頼区間を算出するなどP値以外のアプローチによる考察も必要だと思う。

2023年12月14日 修 (獣医師&獣医学博士)

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